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脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)のまとめ

これまで、脊柱起立筋について学んできました。

最後はこの筋肉をまとめて見てみましょう。

脊柱起立筋の起始停止をみてみよう!

今回は脊柱起立筋を学んでいくよ。脊柱起立筋というのは、頭蓋骨から骨盤についているたくさんの筋肉の総称だよ。脊柱っていうのは、背骨のことだよ。

脊柱を立たせる筋肉だから脊柱起立筋ってことだね!よーく漢字をみると、どんな筋肉かがなんとなく想像できるね。

脊柱起立筋は、棘筋(きょくきん)、最長筋(さいちょうきん)、腸肋筋(ちょうろっきん)の3つの筋肉の集まりだよ。

【脊柱起立筋はこんな筋肉のあつまり】

・棘筋(きょくきん)
・最長筋(さいちょうきん)
・腸肋筋(ちょうろっきん)

脊柱起立筋は、1つの筋肉の名前ではなくて、3つの筋肉の集まりなんだね。

そうだよ。それじゃ、脊柱起立筋の起始停止を見てみよう!

起始:骨盤、肋骨、背骨
停止:肋骨、背骨、頭蓋骨

用語解説

起始停止:筋肉がついている部位のこと

脊柱起立筋は、棘筋、最長筋、腸肋筋が3本のライン状になって背中についているよ。いろんな骨についているから、まずはイラストを見て大まかに起始停止をイメージできるようになるといいよ。

イラストを見ながら、脊柱起立筋の形と位置を確認しよう。まずは、しっかり脊柱起立筋を見て知ることで、この筋肉をイメージできるようになりましょう。

まずは、背中側から見てみましょう。

起始停止の緑と青がたくさんありすぎて、なんだかクリスマスのイルミネーションみたいだわ…

ほんとだね。でも、イルミネーションみたいに全然ワクワクしないね….

次は、横から脊柱起立筋を見てみます。

筋肉は、いろんな方向から筋肉を見た方が、筋肉を立体的にイメージできるようになるよ。

それじゃ、次は脊柱起立筋の作用を考えてみよう!。

用語解説

筋肉の作用:筋肉が収縮して骨格を動かすこと

脊柱起立筋は、イラストの緑と青の部分についてるから、この筋肉が働くと….

答えを見る前に必ず自分でイメージしながら考えることが大事!繰り返しイメージするうちに、イメージ力が高まって、だんだんと自然に筋肉をイメージできるようになってくるよ。イメージ力は、見えない体の中を解剖学で見える化する時に必ず必要な力なんだよ。

脊柱起立筋の作用のヒント

脊柱起立筋は頭蓋骨〜骨盤についていて、またいでいる関節は背骨の関節だよ

脊柱起立筋の作用

筋肉の作用をみるときのポイント
  1. どの骨のどこについているか(起始停止)
  2. またいでいる関節

脊柱起立筋の起始は骨盤、肋骨、背骨で、停止は肋骨、背骨、頭蓋骨だよね。こんなの解剖学の本をカンニングしながらじゃないと覚えられないわ。

最初はそれでいいんだよ。最初はどんどん本を見てカンニングしながら、正しいイメージつくりを繰り返すことが大事なんだ。間違ったイメージを勝手につくっちゃうと、後から苦労することになるからね。

それじゃ、脊柱起立筋の作用を見ていこう!この筋肉の作用は、脊柱起立筋の左右の両方が働いた場合の作用と、片側が働いた場合の2回に分けて見ていくよ!

1つ目の作用は、脊柱起立筋の左右の両側が働いた場合です。両側が働くと、背骨を伸ばす作用になります。

【両側が働いた場合】

脊柱起立筋の作用 その1:背骨を伸ばす

この背骨を伸ばす作用は、背骨側に近いところについている棘筋の方が、外側についている最長筋や腸肋筋より伸ばす時によく働いているよ。

2つ目の作用は、脊柱起立筋の片側が働いた場合の作用です。

【片側が働いた場合】

脊柱起立筋の作用 その2:脊柱を横に曲げる

この背骨を横に曲げる作用は、背骨の外側についている腸肋筋や最長筋の方が、背骨側についている棘筋よりよく働いているよ。

なかなか難しいわね。まー、焦らず、少しずつ覚えるのが大事よね。こんなのいっぺんには覚えられないわ。

そうだね。焦らず、ゆっくり!楽しみながら!これが解剖学を学ぶ時は大事だからね。一度に覚えようとして頑張りすぎると、結局、続かないからね。

分かってるわね。初心者の気持ちが…

それじゃ、次は脊柱起立筋がどんな動きで使われているかを見てみよう!

脊柱起立筋はどんな動きで使っていますか?

脊柱起立筋の作用は、背骨を伸ばしたり、横に曲げたりする作用だよね。

そうだったね。

例えば、ヨガのこんなポーズの時にも脊柱起立筋が働いています。

おー、このお兄ちゃん、怖そうな頭してるけど、優しいんだね。そして、おんぶする時、脊柱起立筋を使ってるんだね。

そうか。背中を横に曲げるこの動きも、脊柱起立筋を使ってたんだね。

だんだんと脊柱起立筋について分かってきたかな。それじゃ、最後は脊柱起立筋を意識しながら実際に動いてみよう!

動きながら筋肉を学ぶことで、解剖学ボディイメージのリアリティが一気に高まるぞ!

脊柱起立筋を意識して動いてみよう!

最後は脊柱起立筋を意識しながら実際に動いてみよう!

脊柱起立筋の作用は、背骨を伸ばしたり、横に曲げたりする作用だよね。

そうだね。しっかり筋肉をイメージして自分の体に意識を向けながら動いてみよう!

この背中を伸ばすポーズ、私大好き!!

脊柱起立筋は、腰だけでなく、頭蓋骨から骨盤にかけて背骨全体についているから、この筋肉を意識しながら動くと、背中全体をしっかり伸ばす動きができるようになるよ。

これまで、脊柱起立筋について学んできました。

この筋肉を意識しながら使えるようになると、ヨガのポーズやスポーツ、生活の中でも背骨をコントロールしやすくなります。

最初はなんとなくでもかまいません。

背骨を動かしたい時、この筋肉をイメージしながら関節を動かしてみましょう。

そして、いつもの感覚や動きがどう変化するかを感じてみましょう。

自分の体で、筋肉を感じながら学ぶことで、リアリティを感じる解剖学ボディイメージができてきます。

1つ1つの筋肉をゆっくり学んで、少しずつ解剖学ボディイメージをつくっていきましょう。