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棘下筋(きょくかきん)のまとめ

これまで、棘下筋について学んできました。

最後はこの筋肉をまとめて見てみましょう。

棘下筋の起始停止をみてみよう!

今回はこれまで少しずつ学んだ棘下筋をまとめて学んでいくよ。この筋肉を知ることで、肩にトラブルが起きた時に、肩を解剖学にそって観察したり分析したりすることができるようになるよ。

棘下筋ってどこについている筋肉なの?

棘下筋ってどんな形なの?

棘下筋は肩についているたくさんの筋肉の一つで、三角形だよ。

ほうほう!前回教えてもらった棘上筋と同じで、肩についている筋肉の1つなんだね。

そうだよ。同じ肩のインナーマッスルの1つなんだ。

まずは、棘下筋の起始停止を見てみよう!

起始:肩甲骨の突起の下
停止:上腕骨の外側

用語解説

起始停止:筋肉がついている部位のこと

棘下筋の停止の位置は、棘上筋の停止のすぐ下になります。


イラストを見ながら、棘下筋の形と位置を確認しよう。まずは、しっかり棘下筋を見て知ることで、この筋肉をイメージできるようになりましょう。

しっかり見て、イメージできるようになったら、次は棘下筋の作用を考えてみよう!

用語解説

作用:筋肉が収縮して骨格を動かすこと

えーと、棘下筋は、イラストの緑と青の部分についてるから、この筋肉が働くと….

そうそう、答えを見る前にそんな感じでまずは自分で考えてみることが大事だよ。

こんな..動きかな?たぶん…

よし、それじゃ、棘下筋の作用を一緒に見てみよう!

棘下筋の作用

棘下筋の作用が分かるようになると、肩の動きを見たときに筋肉で体の中を観察したり分析したりできるようになるよ。

筋肉の作用をみるときのポイント
  1. どの骨のどこについているか(起始停止)
  2. またいでいる関節

棘下筋の起始停止は、肩甲骨の突起の下と上腕骨の外側だったよね。

そうだね。そして、またいでいる関節は、肩甲骨と上腕骨のつなぎ目の肩関節なんだ。

棘下筋の作用は、この筋肉が収縮して肩甲骨と上腕骨をひっぱったときに肩関節がどう動くかを考えるといいんだ。

棘下筋の作用は2つあります。

棘下筋の作用 をの1:肩関節から腕を外にひねる

イラストをしっかり見て、棘上筋の1つ目の作用を確認してみましょう。

なるほど、棘下筋の作用は、肩関節から腕を外にひねる、なんだね。

棘下筋の1つ目の作用は分かったかな。次は、2つ目の棘下筋の作用を見てみよう!

棘下筋の1つ目の作用は、肩関節から腕を外側にひねる、だよね。もう1つは、ちょっと難しいな。

そうだね。ただ、またいでいる関節は、肩甲骨と上腕骨のつなぎ目の肩関節なのは変わらないよ。

1つ目の作用との違いは、この棘下筋が骨を引っ張る時に、腕を挙げているかどうかなんだ。

棘下筋の作用 その2:肩関節から腕を背中側に動かす

1つ目の作用は、腕を体の横に下げた位置での作用でしたが、2つ目の作用は、腕を肩の高さまで挙げた位置での作用になります。

棘下筋はどんな動きで使っていますか?

えーと、棘下筋の作用は、腕を肩関節から外にひねったり、背中側に動かしたりする動きだよね。

その通り!だから、腕を肩関節から外にひねったり、背中側に動かしたりするときは棘下筋が肩の中で働いているんだよ。

棘下筋をしっかり使うことで、肩関節の後ろ側がぐらぐらしないように関節を安定させてくれる役割もしています。

例えば、ヨガのこんなポーズの時に、肩の中では棘下筋が働いています。

他にも、ボールを投げる時も腕を肩関節から外にひねるので棘下筋が使われています。

キャッチボールの時に使ってたんだね!

だんだんと棘下筋について分かってきたかな。それじゃ、最後は棘下筋を意識しながら実際に動いてみよう!

動きながら筋肉を学ぶことで、解剖学ボディイメージのリアリティが一気に高まるぞ!

棘上筋を意識して動いてみよう!

本で筋肉を見て分かったつもりでいても、実際に棘下筋を意識しながら動くのはちょっと難しいな…

そうだね。でも、実際に動かしながら筋肉を学ばないと、生活やスポーツのような動きの中で筋肉を意識して使えるようにはならないんだよ。

そうだよね!やってみる!!

頑張れ、姉ちゃん!

最初は、なかなか難しいけど、しっかりイメージしながら動かすことで、だんだんと棘下筋を意識して使えるようになるよ。

これまで、棘下筋について学んできました。

この筋肉を意識しながら使えるようになると、ヨガのポーズやスポーツ、生活の中でも肩をコントロールしやすくなります。

最初はなんとなくでもかまいません。

この筋肉をイメージしながら腕を肩関節から外にひねったり、背中側に動かしたりしてみて下さい。

そして、いつもの感覚や動きがどう変化するかを感じてみましょう。

自分の体で、筋肉を感じながら学ぶことで、リアリティを感じる解剖学ボディイメージができてきます。

1つ1つの筋肉をゆっくり学んで、少しずつ解剖学ボディイメージをつくっていきましょう。

今回は、肩についているインナーマッスルの1つの、棘下筋を学んだぞ!

次回の筋肉は、肩甲下筋(けんこうかきん)を学んでみよう!