これまで、中殿筋について学んできました。
最後はこの筋肉をまとめて見てみましょう。
Table of Contents
中殿筋の起始停止をみてみよう!

今回から股関節についているインナーマッスル、中殿筋について学んでいくよ。この筋肉は、立ったり歩いたりしている時のバランスに関係する筋肉だよ。筋肉を知れば、解剖学で問題の原因を観察したり分析したりしながら、安全で効率的に姿勢改善や痛みの改善ができるようになるよ。

転ばないようにするためには、この筋肉が大事だってことね。しっかり学んでおじいちゃん達にも教えあげなくちゃね。

中殿筋はお尻の横についていてる筋肉だよ。お尻には、他にも大殿筋、小殿筋っていう筋肉がついているんだけど、筋肉の大きさの違いが名前の由来になってるんだ。

中殿筋は、お尻の筋肉三兄弟の真ん中の筋肉なんだね。でっかいお兄ちゃんが大殿筋、ちっこい末っ子が小殿筋ね。

そうだね。まずは次男の中殿筋の起始停止を見てみよう!
起始:骨盤の外側面
停止:大腿骨の外側
イラストを見ながら、中殿筋の形と位置を確認しよう。まずは、しっかり中殿筋を見て知ることで、この筋肉をイメージできるようになりましょう。


しっかり見て、イメージできるようになったら、次は中殿筋の作用を考えてみよう!

中殿筋は、イラストの緑と青の部分についてるから、この筋肉が働くと….

そうそう、答えを見る前にそんな感じでまずは自分で考えてみることが大事だよ。

骨盤の外側についているみたいだけど、骨盤って意外と形が複雑なのね。

筋肉をイメージする時は、その筋肉がつく骨のイメージも必要になるんだ。少しずつ、骨もイメージできるようになろうね。
中殿筋の作用

中殿筋の作用は2つに分けてみると分かりやすいよ!

中殿筋の起始停止は骨盤の外側面と大腿骨の外側だよね。

そうだね。そして、またいでいる関節は、骨盤と大腿骨のつなぎ目の股関節なんだ。
中殿筋の作用は、この筋肉が収縮して骨盤と大腿骨をひっぱった時に股関節がどう動くかを考えるといいんだ。
中殿筋の作用 :股関節を外に開く

1つ目の作用は、下のイラストの右の中殿筋の作用だよ。股関節を外に開く作用になるよ。
イラストをしっかり見て、中殿筋の作用を確認してみましょう。


なるほど、股関節を外に開く作用だね。もう1つはどんな作用なの?

もう1つの作用もとても大切な作用なんだ。右の股関節を外に開くと、片足立ちになるよね。この時、左の股関節がグラグラしないように安定させてくれているのも、中殿筋なんだよ。

ということは、両方の中殿筋が働いてるってことなの?

中殿筋って働きものなんだね。僕も見習わないと…。

そうだね、中殿筋は働き者なんだよ!!よーし、それじゃ、他にもどんな動きで中殿筋を使っているか、もう少し見てみようね。
中殿筋はどんな動きで使っていますか?

中殿筋の作用は、股関節を外に開いたり、片足立ちの時に軸足側の股関節を安定させたりしてくれる役割よね。

そうだよ。片足立ちのバランスに関係する筋肉だよ。

例えば、ヨガのこんなポーズの時に、中殿筋が働いています。


他にも、よくエクササイズでする、横向きに寝て脚を挙げる時や、スポーツでよくやるサイドステップでも中殿筋を使っているよ。


中殿筋ってやっぱりすごいね。

この筋肉は小さな筋肉だけど、生活の中ではとてもよく頑張ってくれてる筋肉なんだ。お年寄りはこの筋肉が弱って転びやすくなってることもあるから、要注意だよ。

転ぶ前に、おじいちゃん達にも教えてあげないと!!

だんだんと中殿筋について分かってきたかな。それじゃ、最後は中殿筋を意識しながら実際に動いてみよう!
動きながら筋肉を学ぶことで、解剖学ボディイメージのリアリティが一気に高まるぞ!
中殿筋を意識して動いてみよう!

最後は中殿筋を意識しながら実際に動いてみよう!

中殿筋の作用は、股関節を外に開いたり、片足立ちで軸足側の股関節を安定させたりすることだよね。

実際に動きながら、自分の体で筋肉を感じることで、筋肉の作用を忘れにくくなるよ。
それに、動かしながら筋肉を学ばないと、生活やスポーツのような動きの中で筋肉を意識して使えるようにはならないんだよ。


なんか、お尻の横がキュッと引き締まるわね。プリケツの予感。

僕もプリケツの予感。

プリケツ好きなんだね、君たち。確かにこの筋肉もプリケツ筋だが、ナンバー1プリケツ筋は、この中殿筋ではなく、大殿筋っていう筋肉だ。

おー、上には上がいるのね。大殿筋のことも知りたいわ💓
これまで、中殿筋について学んできました。
この筋肉を意識しながら使えるようになると、ヨガのポーズやスポーツ、生活の中でも股関節をコントロールしやすくなります。
最初はなんとなくでもかまいません。
この筋肉をイメージしながら股関節を動かしてみましょう。
そして、いつもの感覚や動きがどう変化するかを感じてみましょう。
自分の体で、筋肉を感じながら学ぶことで、リアリティを感じる解剖学ボディイメージができてきます。
1つ1つの筋肉をゆっくり学んで、少しずつ解剖学ボディイメージをつくっていきましょう。

今回は、お尻についているインナーマッスルの1つの、中臀筋を学んだぞ!
次回の筋肉は、股関節についているインナーマッスル、小殿筋(しょうでんきん)を学んでみよう!